ある一時点での集団内における特定の病気をもつ者の割合を示す疫学指標はどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
有病率は、ある特定の時点または期間において、特定の集団内で疾病(ここでは「特定の病気」)を患っている人々の割合を示す疫学指標であり、既存の患者数を集団の総人口で割ることで算出されます。問題文の「ある一時点での集団内における特定の病気をもつ者の割合」という記述と完全に合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 罹患率は、ある一定期間内に「新たに」病気にかかった人の割合を示す指標であり、既存の患者の割合を示すものではないため、問題文の定義とは異なります。 正しくは:「ある一定期間内に、健康な集団から新たに特定の病気にかかった人の割合」
- 2. 正解。有病率は、ある一時点(または一定期間)において、集団内に存在する病気を持つ人々の割合を示す指標です。これは問題文の「ある一時点での集団内における特定の病気をもつ者の割合」という記述に完全に合致します。
- 3. 偽陽性率は、診断検査において、実際には病気がないにもかかわらず病気ありと判定される割合を示す指標です。集団内における病気を持つ者の割合とは全く異なる概念です。 正しくは:「ある診断検査において、実際には病気がない人の中で、陽性と判定される割合」
- 4. 偽陰性率は、診断検査において、実際には病気があるにもかかわらず病気なしと判定される割合を示す指標です。これも集団内における病気を持つ者の割合とは全く異なる概念です。 正しくは:「ある診断検査において、実際には病気がある人の中で、陰性と判定される割合」
国試ポイント
疫学指標である罹患率と有病率の定義、およびそれぞれが何を測定する指標であるかを正確に理解し区別すること。特に、新規発症と既存症例の違い。
混同注意
罹患率と有病率。罹患率は「新規発症」の割合であるのに対し、有病率は「既存の症例」の割合を示す点で大きく異なります。また、感度・特異度から導かれる偽陽性率・偽陰性率とは概念が全く異なります。
次に同じ論点が出たら
「新規発症」「発生」というキーワードがあれば罹患率、既存の「特定の時点での患者の割合」「存在」というキーワードがあれば有病率と判断します。診断検査の精度に関する選択肢は別概念として区別します。
覚え方
「新規発症」「発生」というキーワードがあれば罹患率、既存の「特定の時点での患者の割合」「存在」というキーワードがあれば有病率と判断します。診断検査の精度に関する選択肢は別概念として区別します。
対になる知識
罹患率と有病率。罹患率は「新規発症」の割合であるのに対し、有病率は「既存の症例」の割合を示す点で大きく異なります。また、感度・特異度から導かれる偽陽性率・偽陰性率とは概念が全く異なります。
関連知識
罹患率は、観察期間中に新たに発生した患者数を、観察開始時の非罹患集団の人数で割ったものであり、疾病の発生リスクを示します。有病率は、疾病の罹患期間が長く、治癒率が低いほど高くなります。疾患の発生頻度を示すのが罹患率、疾患の存在頻度を示すのが有病率です。