筋萎縮性側索硬化症によくみられるのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが選択的に障害される進行性の神経変性疾患です。下位運動ニューロン障害の兆候として、筋力低下、筋萎縮、そして自発的な筋収縮である筋線維束性れん縮が特に下位運動ニューロンの興奮性亢進を反映して高頻度で認められます。これは診断基準の重要な要素の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. ALSでは感覚神経は比較的保たれるため、感覚障害は典型的にはみられません。運動神経が選択的に障害されるのが特徴です。 正しくは:ALSでは感覚障害は通常みられない。
- 2. ALSでは、眼球運動を司る脳神経(動眼神経、滑車神経、外転神経)の核は比較的障害されにくいため、眼球運動障害は末期まで出現しにくいとされています。 正しくは:ALSでは眼球運動障害は通常みられない。
- 3. ALSでは、膀胱直腸機能(排尿・排便)を司る自律神経系の神経核は比較的保たれるため、膀胱直腸障害は典型的にはみられません。 正しくは:ALSでは膀胱直腸障害は通常みられない。
- 4. 正解。筋線維束性れん縮は、ALSにおける下位運動ニューロン障害の主要な徴候の一つであり、電気生理学的検査(筋電図)でも確認されます。これは、変性した運動ニューロンの自発的発火によるもので、皮膚の上から肉眼で観察できる筋肉のピクつきを指します。
国試ポイント
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態生理、主な症状、および鑑別疾患を理解することが重要です。特に、運動神経系の選択的障害による症状(筋力低下、筋萎縮、筋線維束性れん縮)と、温存されやすい機能(感覚、眼球運動、膀胱直腸機能)を区別できるようにすること。
混同注意
ALSは運動神経のみが選択的に障害されるため、感覚障害、自律神経障害(膀胱直腸障害)、小脳症状などは稀であり、これらの症状が顕著な場合は他の神経疾患(例:多発性硬化症、脊髄小脳変性症、頚椎症性脊髄症)を疑う必要があります。筋線維束性れん縮は良性でも見られますが、ALSでは進行性の筋力低下と伴う点が鑑別点です。
次に同じ論点が出たら
ALSに関する問題が出題された場合、選択肢の症状が運動神経系(上位・下位)の障害によるものか、それとも感覚神経系や自律神経系、脳神経(眼球運動など)の障害によるものかを確認し、運動神経選択性というALSの病態の特徴に合致するかどうかで判断します。
覚え方
ALSに関する問題が出題された場合、選択肢の症状が運動神経系(上位・下位)の障害によるものか、それとも感覚神経系や自律神経系、脳神経(眼球運動など)の障害によるものかを確認し、運動神経選択性というALSの病態の特徴に合致するかどうかで判断します。
対になる知識
ALSは運動神経のみが選択的に障害されるため、感覚障害、自律神経障害(膀胱直腸障害)、小脳症状などは稀であり、これらの症状が顕著な場合は他の神経疾患(例:多発性硬化症、脊髄小脳変性症、頚椎症性脊髄症)を疑う必要があります。筋線維束性れん縮は良性でも見られますが、ALSでは進行性の筋力低下と伴う点が鑑別点です。
関連知識
ALSの診断にはEl Escorial revised criteriaが用いられ、上位運動ニューロン徴候(深部腱反射亢進、病的反射)と下位運動ニューロン徴候(筋力低下、筋萎縮、筋線維束性れん縮)が組み合わさって出現することが特徴です。嚥下障害や呼吸筋麻痺による呼吸不全も進行期には高頻度に見られます。