次の文で示す症例で最も適切な所見はどれか。「40歳の女性。半年前から回転性のめまい発作に苦しむ。耳鳴り、難聴、耳閉塞感が生じる。悪心・嘔吐を伴うこともある。カロリックテスト陰性。」
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
採点上:全員正解(公式発表)この問題は公式に採点対象外(全員正解)となりました。医学的に全選択肢が正しいという意味ではありません。
解説
問題文の症例は、回転性めまい、耳鳴り、難聴、耳閉塞感、悪心・嘔吐を伴う発作が半年前から続き、カロリックテスト陰性であることから、メニエール病が強く疑われる。メニエール病における難聴は内耳性の感音難聴であり、変動を伴うことが特徴であるため、難聴が感音性であるという選択肢2が最も適切な所見となる。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。失調性歩行は、小脳疾患や脳幹病変などの中枢性めまいで見られることが多い所見であり、メニエール病のような末梢性めまいでは通常は認められない。メニエール病では、発作時にふらつきやめまいによる歩行障害は生じるが、失調性歩行とは異なる。 正しくは:発作時に平衡障害やふらつきが見られる。
- 2. 正解。メニエール病は内リンパ水腫に起因する内耳性疾患であり、蝸牛の障害によって感音難聴をきたす。問題文の症状はメニエール病に合致するため、難聴は感音性であるというこの選択肢が正しい。
- 3. 正解。グリセロール検査は、内リンパ水腫の存在を評価するための検査であり、グリセロールを投与することで一時的に内リンパ水腫が改善し、聴力が改善すれば陽性と判断される。メニエール病では内リンパ水腫が存在するため、グリセロール検査は陽性となることが多い。したがって、陰性であるという記述は誤り。 正しくは:グリセロール検査は陽性である。
- 4. 正解。特定の頭位でめまい発作が生じるのは、良性発作性頭位めまい症(BPPV)に特徴的な所見である。メニエール病のめまい発作は頭位とは無関係に突然生じることが多い。問題文には頭位に関する記述がないため、この選択肢は誤り。 正しくは:めまい発作は頭位とは無関係に生じる。
国試ポイント
メニエール病の主要症状(めまい、難聴、耳鳴り、耳閉塞感の四主徴)と、その難聴が感音性であること、およびグリセロール検査の意義を理解する。
混同注意
メニエール病と良性発作性頭位めまい症(BPPV)、前庭神経炎などのめまい疾患との鑑別点を明確に区別すること。特に、メニエール病は変動する感音難聴を伴う点が重要。
次に同じ論点が出たら
めまい発作と同時に出現する耳症状(難聴、耳鳴り、耳閉塞感)の有無、難聴の種類(伝音性か感音性か)に着目して判断する。
覚え方
めまい発作と同時に出現する耳症状(難聴、耳鳴り、耳閉塞感)の有無、難聴の種類(伝音性か感音性か)に着目して判断する。
対になる知識
メニエール病と良性発作性頭位めまい症(BPPV)、前庭神経炎などのめまい疾患との鑑別点を明確に区別すること。特に、メニエール病は変動する感音難聴を伴う点が重要。
関連知識
メニエール病の病態生理(内リンパ水腫)、治療法(利尿薬、ステロイド、生活指導)、発作時の対処法。聴力検査(純音聴力検査)における感音難聴のパターン。