脊髄損傷患者に生じる自律神経過反射について正しいのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
自律神経過反射は、T6以上の脊髄損傷患者にみられ、脊髄損傷部位より末梢の刺激(膀胱充満、便秘、褥瘡など)が大脳からの抑制を受けずに交感神経を過剰に興奮させることで生じます。この交感神経の過剰な興奮が、選択肢3で挙げられている便秘を原因として引き起こされることがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 自律神経過反射は、胸髄6番(T6)より上位の脊髄損傷患者にみられます。腰髄損傷では、交感神経系の抑制が失われるレベルではないため、自律神経過反射は起こりません。 正しくは:自律神経過反射は胸髄6番(T6)より上位の脊髄損傷患者にみられる。
- 2. 自律神経過反射では、末梢血管収縮による急激な血圧上昇に対し、迷走神経反射が働き心拍数が徐脈となることが一般的です。頻脈を生じることは稀です。 正しくは:自律神経過反射では徐脈を生じる。
- 3. 正解。便秘は、T6以上の脊髄損傷患者において自律神経過反射の誘因となる一般的な刺激の一つです。直腸の拡張が求心性刺激となり、損傷部位以下の脊髄を通って交感神経を過剰に興奮させます。
- 4. 血圧上昇時には、まず自律神経過反射の誘因を除去することが最優先されます。降圧薬の投与は、誘因除去で改善しない場合や、重篤な高血圧が持続する場合に考慮されますが、初期対応ではありません。 正しくは:血圧上昇にはまず誘因の除去を行う。
国試ポイント
自律神経過反射の発生機序、誘因、症状、および初期対応について正確に理解することが重要です。
混同注意
自律神経過反射は、脊髄ショックとは異なり、損傷部位より末梢の求心性刺激によって引き起こされる交感神経系の過剰な反射であり、損傷直後の脊髄ショックでみられる血圧低下とは対照的に、急激な血圧上昇が特徴です。
次に同じ論点が出たら
T6以上の脊髄損傷の既往があるか、急激な高血圧と徐脈を伴うか、便秘や膀胱充満などの誘因が存在するかを確認して判断します。
覚え方
T6以上の脊髄損傷の既往があるか、急激な高血圧と徐脈を伴うか、便秘や膀胱充満などの誘因が存在するかを確認して判断します。
対になる知識
自律神経過反射は、脊髄ショックとは異なり、損傷部位より末梢の求心性刺激によって引き起こされる交感神経系の過剰な反射であり、損傷直後の脊髄ショックでみられる血圧低下とは対照的に、急激な血圧上昇が特徴です。
関連知識
自律神経過反射の症状には、急激な血圧上昇、徐脈、顔面紅潮、発汗、頭痛などがあります。対応としては、まず誘因の除去(例:膀胱カテーテルの確認、便の除去)が最優先され、必要に応じて降圧薬が検討されます。