「26歳の女性。なで肩で痩せている。主訴は右上肢全体の持続的なだるさ。腱反射は正常、スパーリングテスト、エデンテスト、ライトテストは陰性、アドソンテストは陽性。」 進行した際の症状として最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
レイノー現象は、寒冷刺激や精神的ストレスにより、手指や足趾の動脈が発作的に収縮し、皮膚が蒼白、紫紺、発赤と変化する現象です。特定の疾患が進行した際に血管の炎症や線維化により血流障害が悪化し、出現することがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。レイノー現象は、全身性硬化症や他の膠原病が進行した際に、末梢血管の障害により血流が悪化して出現する代表的な症状であり、進行性の病態と関連が深い。
- 2. 筋トーヌス亢進は、上位運動ニューロン障害やパーキンソン病などで見られる症状であり、特定の疾患が進行した際の症状としてレイノー現象と直接関連性は低い。特に、レイノー現象をきたす疾患の進行期に必ずしも見られる症状ではない。 正しくは:筋トーヌス亢進は上位運動ニューロン障害などで見られる錐体路症状であり、レイノー現象とは病態が異なる。
- 3. 筋線維束性れん縮は、下位運動ニューロン障害や筋疾患で観察される症状であり、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などで特徴的である。レイノー現象とは病態が異なり、一般的にレイノー現象を呈する疾患の進行期に特異的に見られる症状ではない。 正しくは:筋線維束性れん縮は下位運動ニューロン障害などで見られる不随意運動であり、レイノー現象とは病態が異なる。
- 4. 手指巧緻運動障害は、末梢神経障害、中枢神経障害、小脳疾患、整形外科的疾患など様々な原因で生じるが、「進行した際の症状」という表現に対しては特定性が低い。レイノー現象を伴う疾患でも生じうるが、レイノー現象自体が血管病変の進行をより直接的に示す。 正しくは:手指巧緻運動障害は様々な原因で生じうる非特異的な症状であり、レイノー現象のような血管病変の進行を直接示すものではない。
国試ポイント
レイノー現象は、膠原病(特に全身性硬化症やSLE)や閉塞性動脈疾患など、多様な疾患で見られる血管攣縮症状であり、これらの疾患の診断や病態把握において重要な所見であることを理解する。
混同注意
レイノー現象は血管攣縮による血流障害であり、末梢神経障害によるしびれや運動障害とは異なる。また、アクロチアノーシスのような持続的なチアノーゼとは異なり、可逆的かつ発作的な血管収縮が特徴である。
次に同じ論点が出たら
「進行した際の症状」という記述から、慢性的な病態の悪化に伴い出現する症状に注目する。特に血管系の症状は多くの膠原病や血管疾患の進行と関連が深いため、その代表的な症状であるレイノー現象が適切と判断する。
覚え方
「進行した際の症状」という記述から、慢性的な病態の悪化に伴い出現する症状に注目する。特に血管系の症状は多くの膠原病や血管疾患の進行と関連が深いため、その代表的な症状であるレイノー現象が適切と判断する。
対になる知識
レイノー現象は血管攣縮による血流障害であり、末梢神経障害によるしびれや運動障害とは異なる。また、アクロチアノーシスのような持続的なチアノーゼとは異なり、可逆的かつ発作的な血管収縮が特徴である。
関連知識
レイノー現象を呈する疾患として、全身性硬化症、混合性結合組織病、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、閉塞性血栓血管炎(バージャー病)、手根管症候群などがある。薬剤(β遮断薬など)や振動工具の使用による二次性レイノー現象も重要である。