登はん性起立(Gowers' sign)が特徴的に見られる疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、近位筋の優位な筋力低下(特に股関節周囲筋)により、床から起き上がる際に両手で自分の膝や太ももを支えながら立ち上がる「登はん性起立(ガワーズ徴候)」が特徴的にみられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 外傷性脊髄損傷は、脊椎の外傷等により脊髄が障害され、損傷高位以下の弛緩性および痙性麻痺や感覚障害、自律神経障害を呈する。これは外傷による神経路の断絶が原因であり、近位筋の選択的な筋力低下に起因する登はん性起立とは病態が異なる。
- 2. 重症筋無力症では易疲労性を伴う筋力低下を認めるが、登はん性起立は特徴的ではない。
- 3. 正解。デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、近位筋の優位な筋力低下(特に股関節周囲筋)により、床から起き上がる際に両手で自分の膝や太ももを支えながら立ち上がる「登はん性起立(ガワーズ徴候)」が特徴的にみられます。
- 4. 先天性脳性麻痺は、受胎から新生児期までの脳の非進行性損傷により生じる運動および姿勢の異常である。痙性麻痺やアテトーゼなどを呈するが、骨盤帯や大腿四頭筋の筋力低下を代償する登はん性起立は特徴的ではない。
国試ポイント
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの代表的徴候である「登はん性起立」と、その原因となる近位筋の筋力低下を結びつけて覚えることが重要である。
覚え方
でゅ(Duchenne)にゅ(膝)と起きる登はん性
対になる知識
重症筋無力症はアセチルコリン受容体に対する自己抗体を原因とする神経筋接合部疾患であり、脳性麻痺は小児期の脳の非進行性損傷による運動機能障害である。これらは遺伝性筋疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィーとは病態や発症機序が異なる。
関連知識
デュシェンヌ型筋ジストロフィーはX連鎖劣性遺伝形式をとる代表的な進行性筋ジストロフィーであり、幼児期から学童期にかけて下肢帯筋の筋力低下が顕在化する。そのため、床から立ち上がる際に自身の太ももに手をつきながら上体を起こす登はん性起立が特徴的に見られる。