「56歳の男性。数日前から続く右肩甲部や右上腕外側の痛みと、右前腕橈側から右手橈側のしびれを主訴に来院した。」 最も陽性になりやすいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
スパーリングテストは、頸椎神経根症の患者で最も陽性になりやすい検査の一つです。頸部を伸展・側屈させ、頭部を下方へ圧迫することで椎間孔が狭窄し、神経根への圧迫が増強されるため、上肢への放散痛やしびれを誘発しやすい医学的機序に基づきます。
選択肢ごとの解説
- 1. ペインフルアークサインは肩峰下インピンジメント症候群(腱板炎など)で陽性となる検査であり、頸椎神経根症とは関連性が低いため、本問の「最も陽性になりやすい」には該当しません。 正しくは:肩峰下インピンジメント症候群で陽性となる。
- 2. 正解。スパーリングテストは頸部神経根圧迫を評価する特異的なテストであり、頸椎神経根症の患者において、最も陽性になりやすいテストの一つであるため正しいです。頸椎を伸展・側屈・圧迫することで神経根症状を誘発します。
- 3. トムゼンテストは上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の診断に用いられるテストであり、頸椎神経根症とは直接的な関連がないため、誤りです。 正しくは:上腕骨外側上顆炎(テニス肘)で陽性となる。
- 4. ファレンテストは手根管症候群の診断に用いられるテストであり、正中神経の圧迫を評価するため、頸椎神経根症とは関連性が低く誤りです。 正しくは:手根管症候群で陽性となる。
国試ポイント
神経学的検査の中でも、神経根症状を誘発する特異的なテストの目的と手技、そして陽性となる疾患を理解する。
混同注意
各テストの適応疾患と手技が混同しやすい。スパーリングテストは頸椎神経根症、ファレンテストは手根管症候群といったように、それぞれ異なる部位の神経障害を評価する。
次に同じ論点が出たら
今後同様の神経根症状に関する問題が出た際は、どのテストがどの部位の神経根に特異的か、また、陽性となる医学的機序を理解しているかを判断のポイントとする。
覚え方
今後同様の神経根症状に関する問題が出た際は、どのテストがどの部位の神経根に特異的か、また、陽性となる医学的機序を理解しているかを判断のポイントとする。
対になる知識
各テストの適応疾患と手技が混同しやすい。スパーリングテストは頸椎神経根症、ファレンテストは手根管症候群といったように、それぞれ異なる部位の神経障害を評価する。
関連知識
頸椎疾患の診察では、徒手筋力テスト、深部腱反射、感覚検査などの神経学的所見と合わせて、各誘発テストの結果を総合的に判断することが重要です。腰椎神経根症ではSLRテストが有名です。