命門火衰により冷えを訴える患者に対し、臓腑を考慮して施灸する場合、最も適切な経穴はどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
命門火衰は腎陽虚の主要な病態であり、冷えの訴えは腎陽の温煦作用低下を示す。太渓は足の少陰腎経の原穴であり、腎の機能、特に腎陽を補益する作用が最も強い。そのため、命門火衰による冷えの改善には太渓が最も適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 太淵は手の太陰肺経の原穴であり、肺の機能を調整する。命門火衰による冷えの改善には直接的な効果は期待できない。 正しくは:冷えを伴う肺気虚など、肺に関連する症状に適応される。
- 2. 神門は手の少陰心経の原穴であり、心の機能を調整する。精神不安、不眠などに用いられ、命門火衰による冷えとは直接関連が薄い。 正しくは:不眠や精神疾患など心に関連する症状に適応される。
- 3. 正解。太渓は足の少陰腎経の原穴であり、腎の機能を補益する。命門火衰(腎陽虚)による冷えの治療には最も効果的な経穴である。
- 4. 衝陽は足の陽明胃経の原穴であり、胃の機能を調整する。消化器系の症状に用いられ、命門火衰による冷えの改善には不適切である。 正しくは:胃痛や食欲不振など胃に関連する症状に適応される。
国試ポイント
命門火衰(腎陽虚)の治療には腎経の原穴である太渓を用いることを覚える。臓腑の原穴がその臓腑の機能調整に重要な役割を果たすことを理解する。
混同注意
腎陰虚と腎陽虚の鑑別。腎陰虚には滋養強壮作用のある経穴(例:復溜、照海)を、腎陽虚には温補作用のある経穴(例:太渓、関元)を選択する。
次に同じ論点が出たら
臓腑の虚実を調整する問題では、まず五臓の原穴を検討し、その臓腑の病態(陰虚・陽虚、気虚・血虚)に応じて他の要穴と組み合わせるかを判断する。
覚え方
臓腑の虚実を調整する問題では、まず五臓の原穴を検討し、その臓腑の病態(陰虚・陽虚、気虚・血虚)に応じて他の要穴と組み合わせるかを判断する。
対になる知識
腎陰虚と腎陽虚の鑑別。腎陰虚には滋養強壮作用のある経穴(例:復溜、照海)を、腎陽虚には温補作用のある経穴(例:太渓、関元)を選択する。
関連知識
五臓それぞれの原穴:肺経-太淵、心経-神門、脾経-太白、肝経-太衝、腎経-太渓。原穴は各臓腑の機能の総元締めであり、その臓腑の虚実を調整する要穴である。