COPDの呼吸筋トレーニングはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
COPD患者では、肺の過膨張により横隔膜が平坦化し、吸気筋の収縮効率が低下します。また、呼気時間の延長が必要となるため、呼気筋の負担も増大します。水の入ったビンを吹く行為は、ビン内の水柱圧に逆らって呼気を強制的に排出する負荷呼吸運動であり、これにより呼気筋群(内肋間筋、腹筋群など)が強化され、効果的な呼気が可能になります。これはCOPDにおける呼吸困難の軽減や換気効率の改善に繋がる呼吸筋トレーニングの一種です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。水の入ったビンを吹くことは、呼気時に水柱圧に抗して息を吹き込むため、呼気筋(内肋間筋、腹筋群など)に負荷をかけ、その筋力と持久力を向上させる効果があります。COPD患者では呼気困難が主要な問題であるため、呼気筋の強化は呼吸効率の改善に繋がり、呼吸困難の軽減に有効です。
- 2. リラクゼーションは、呼吸困難時の不安や筋緊張を緩和し、副交感神経を優位にすることで呼吸パターンを落ち着かせる効果がありますが、直接的な呼吸筋の強化を目的としたトレーニングではありません。補助的な介入としては重要ですが、呼吸筋トレーニングとは異なります。 正しくは:呼吸筋トレーニングとしては不適切。呼吸困難時の呼吸パターン改善や不安軽減、全体的な呼吸リハビリテーションの一環としては適切。
- 3. スクイージングは、胸郭を圧迫することで痰の喀出を促す手技であり、呼吸筋の強化を直接の目的とはしていません。COPDでは排痰も重要な問題ですが、呼吸筋トレーニングとは異なります。 正しくは:呼吸筋トレーニングとしては不適切。排痰を促すための手技としては適切。
- 4. エルゴメータを用いた訓練は、全身持久力トレーニングの一種であり、心肺機能や全身の運動耐容能の向上を目的とします。呼吸筋トレーニングとは異なり、特定の呼吸筋群に集中的に負荷をかけるものではありません。 正しくは:呼吸筋トレーニングとしては不適切。全身持久力トレーニングとしては適切。
国試ポイント
COPDの呼吸リハビリテーションにおける呼吸筋トレーニングの具体的な方法と、それが呼吸生理に与える影響を理解すること。特に呼気筋トレーニングの目的と方法を覚える。
混同注意
COPDの呼吸リハビリテーションには、呼吸筋トレーニング以外にも、呼吸法の指導(口すぼめ呼吸、腹式呼吸)、全身運動、栄養指導など多岐にわたる要素が含まれるため、これらの目的や具体的な方法を混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次にCOPDの呼吸リハビリテーションに関する問題が出題された際は、提示されたトレーニング方法が「どの呼吸筋(吸気筋か呼気筋か)をターゲットとしているか」「どのような生理学的効果を狙っているか」を具体的に判断して選択します。
覚え方
次にCOPDの呼吸リハビリテーションに関する問題が出題された際は、提示されたトレーニング方法が「どの呼吸筋(吸気筋か呼気筋か)をターゲットとしているか」「どのような生理学的効果を狙っているか」を具体的に判断して選択します。
対になる知識
COPDの呼吸リハビリテーションには、呼吸筋トレーニング以外にも、呼吸法の指導(口すぼめ呼吸、腹式呼吸)、全身運動、栄養指導など多岐にわたる要素が含まれるため、これらの目的や具体的な方法を混同しないように注意が必要です。
関連知識
COPDの呼吸リハビリテーションの目的:呼吸困難の軽減、運動耐容能の向上、QOLの改善、増悪の減少。具体的なプログラム内容:呼吸筋トレーニング(吸気筋・呼気筋)、全身持久力トレーニング、柔軟性トレーニング、ADL指導、薬物療法との併用。吸気筋トレーニングには、閾値負荷装置を用いた負荷吸気トレーニングなどがあります。