施術者の手指消毒に適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
70%エタノールは、タンパク質を変性させ、細胞膜を溶解させることで微生物の殺菌作用を発揮します。この濃度は、エタノールが微生物の細胞内に浸透し、効果的に作用するために最も適しているとされています。手指消毒に広く用いられ、医療現場での感染対策の基本となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 紫外線は主に物の表面の滅菌や消毒に用いられ、生体組織である手指の消毒には適しません。皮膚がんや眼の損傷のリスクがあるため、手指消毒には使用できません。 正しくは:紫外線は空気や水、物品表面の殺菌・滅菌に用いられます。
- 2. オキシドール(過酸化水素水)は殺菌作用がありますが、組織損傷性が強いため、創傷の洗浄には用いられますが、健康な手指の日常的な消毒には適しません。また、効果の持続性も限定的です。 正しくは:創傷の洗浄や、一部の医療器具の消毒に用いられます。
- 3. 正解。70%エタノールは、タンパク質変性作用と脂質溶解作用により、細菌やウイルスの細胞構造を破壊し、迅速かつ広範囲な殺菌効果を発揮します。速乾性があり、医療現場の手指消毒の第一選択薬として広く用いられています。
- 4. エチレンオキサイドガスは、非常に強力な滅菌ガスであり、熱に弱い医療器具の滅菌に用いられます。人体に有害であり、爆発性・引火性もあるため、手指消毒のような生体への適用は絶対にできません。 正しくは:熱に弱い医療器具の滅菌に用いられます。
国試ポイント
医療現場における適切な消毒薬の選択とその作用機序を理解すること。特に手指消毒の重要性と、それに適した消毒薬の種類を覚えることが求められます。
混同注意
滅菌と消毒の違い、および消毒薬と殺菌薬の適応の違い。滅菌は全ての微生物を完全に除去するのに対し、消毒は病原性微生物を無力化することを目的にします。紫外線やエチレンオキサイドガスは滅菌目的で使われることが多く、手指消毒には適しません。
次に同じ論点が出たら
手指消毒に関する問題が出た場合、生体への適用が可能で、迅速な殺菌効果があり、かつ皮膚刺激性が少ない消毒薬が選択肢にあるかを確認して判断します。
覚え方
手指消毒に関する問題が出た場合、生体への適用が可能で、迅速な殺菌効果があり、かつ皮膚刺激性が少ない消毒薬が選択肢にあるかを確認して判断します。
対になる知識
滅菌と消毒の違い、および消毒薬と殺菌薬の適応の違い。滅菌は全ての微生物を完全に除去するのに対し、消毒は病原性微生物を無力化することを目的にします。紫外線やエチレンオキサイドガスは滅菌目的で使われることが多く、手指消毒には適しません。
関連知識
医療関連感染(HAI)予防のための標準予防策の柱の一つとして手指衛生が挙げられます。手指消毒のタイミング(患者接触前後、清潔・不潔操作前後など)と、擦式消毒薬と流水と石鹸による手洗いの使い分けも重要です。