ある要因への曝露群と非曝露群の罹患率の差を評価する疫学指標はどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
寄与危険度(Attributable Risk; AR)は、曝露群の罹患率から非曝露群の罹患率を差し引くことで、ある特定の要因への曝露によって増加した罹患のリスクを絶対値として評価する疫学指標です。これにより、その要因がどれだけの罹患に寄与しているかを直接的に示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。寄与危険度は、曝露群の罹患率から非曝露群の罹患率を引いた値であり、まさに罹患率の差を評価する指標です。
- 2. オッズ比は、曝露群のオッズを非曝露群のオッズで割ったものであり、罹患率の差を直接評価するものではありません。主に症例対照研究で用いられ、相対危険度の良い近似値となります。 正しくは:オッズ比は、ある事象の発生するオッズが、別の事象の発生するオッズと比較してどの程度であるかを示す比率です。
- 3. 有病率は、ある時点または期間における集団中の疾病を持つ者の割合であり、罹患率の差を評価する指標ではありません。罹患率は新規発生数を評価します。 正しくは:有病率は、特定の時点または期間に存在する疾病の総数を評価する指標です。
- 4. 相対危険度は、曝露群の罹患率を非曝露群の罹患率で割ったものであり、罹患率の『比』を評価する指標です。問題文は『差』を評価すると明記しています。 正しくは:相対危険度は、曝露群の罹患率が非曝露群の罹患率と比較して何倍になるかを評価する指標です。
国試ポイント
疫学研究における様々な指標の定義と、それぞれがどのような目的で用いられるかを理解することが重要です。特に罹患率の差、比、そしてオッズ比の概念を正確に把握しましょう。
混同注意
寄与危険度はリスクの『差』であり、相対危険度(リスク比)はリスクの『比』である点で異なります。また、オッズ比は主に症例対照研究で用いられ、リスクそのものを直接評価するものではありません。
次に同じ論点が出たら
「罹患率の差を評価する」という記述があれば、寄与危険度を第一に検討します。「罹患率の比」であれば相対危険度、「罹患率」のみであれば単なる罹患率、オッズ比は『比』ではあるものの「罹患率」という言葉ではなく「疾病のオッズ」という文脈で使われることが多いです。
覚え方
「罹患率の差を評価する」という記述があれば、寄与危険度を第一に検討します。「罹患率の比」であれば相対危険度、「罹患率」のみであれば単なる罹患率、オッズ比は『比』ではあるものの「罹患率」という言葉ではなく「疾病のオッズ」という文脈で使われることが多いです。
対になる知識
寄与危険度はリスクの『差』であり、相対危険度(リスク比)はリスクの『比』である点で異なります。また、オッズ比は主に症例対照研究で用いられ、リスクそのものを直接評価するものではありません。
関連知識
人口寄与危険割合、寄与危険割合、相対危険度、オッズ比、有病率、罹患率。これらの指標は疫学研究の種類(コホート研究、症例対照研究など)によって算出できるものが異なります。例えば、コホート研究では罹患率が算出できるため、寄与危険度や相対危険度が計算可能です。