急性心筋伷塞で上昇する血液検査項目として最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
急性心筋梗塞では、心筋細胞が虚血により壊死し、細胞内の酵素が血液中に逸脱します。AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)は心筋に豊富に存在するため、心筋梗塞発症後数時間で上昇し始め、診断マーカーとして利用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. c-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)は主に肝臓や胆道系の酵素であり、アルコール性肝障害や胆道系疾患で上昇します。心筋梗塞では通常上昇しません。 正しくは:c-GTPはアルコール性肝障害や胆道系疾患で上昇する。
- 2. ALP(アルカリホスファターゼ)は骨、肝臓、胆道、胎盤などに存在する酵素であり、骨疾患(骨折、骨腫瘍)、胆汁うっ滞、肝疾患などで上昇します。心筋梗塞では通常上昇しません。 正しくは:ALPは骨疾患や胆汁うっ滞で上昇する。
- 3. ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は主に肝臓に存在する酵素であり、肝細胞の障害(肝炎など)で上昇します。心筋梗塞においても軽度の上昇を示すことはありますが、ASTに比べて心筋への特異性が低く、主な診断マーカーではありません。 正しくは:ALTは主に肝細胞障害で上昇する。
- 4. 正解。AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)は心筋、肝臓、骨格筋、腎臓など様々な臓器に存在する酵素ですが、急性心筋梗塞では心筋細胞の壊死により血液中に逸脱し、発症後数時間で上昇するため、重要な診断マーカーの一つです。
国試ポイント
急性心筋梗塞の診断に用いられる逸脱酵素マーカーの種類と、それぞれのピーク時間の違いを覚えることが重要です。
混同注意
ASTとALTは肝機能マーカーとしても用いられるため混同しやすいですが、心筋梗塞の診断においてはASTがより特異的かつ早期に上昇します。また、CK-MBやトロポニンT/Iといったより特異性の高い心筋マーカーとの関連も理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に急性心筋梗塞の血液検査項目を問う問題が出た場合、心筋逸脱酵素のうち、発症後の時間経過を考慮した上で最も適切なマーカーを選択できるかを判断します。
覚え方
次に急性心筋梗塞の血液検査項目を問う問題が出た場合、心筋逸脱酵素のうち、発症後の時間経過を考慮した上で最も適切なマーカーを選択できるかを判断します。
対になる知識
ASTとALTは肝機能マーカーとしても用いられるため混同しやすいですが、心筋梗塞の診断においてはASTがより特異的かつ早期に上昇します。また、CK-MBやトロポニンT/Iといったより特異性の高い心筋マーカーとの関連も理解しておく必要があります。
関連知識
心筋梗塞の診断マーカーとしては、ASTの他に、CK(CPK)総活性、CK-MB(CKアイソザイム)、トロポニンT/I、LDHなどが挙げられます。特にトロポニンT/Iは心筋特異性が高く、発症早期から上昇し、診断的価値が高いとされています。