「45歳の女性。職業は美容師。主訴は右上肢全体の持続的なだるさ。腱反射は正常。ライトテストは陽性。ジャクソンテスト、アドソンテストはともに陰性。」 罹患筋への局所治療を行う場合、適切な経穴はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
中府は肺経の経穴であり、鎖骨下窩に位置し、大胸筋や小胸筋に深接する。これらの筋肉の緊張や炎症による痛みに有効であり、肩関節周囲炎や胸郭出口症候群など、罹患筋が局所に存在する場合の治療点として適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。中府は鎖骨下窩に位置し、大胸筋や小胸筋、三角筋前部線維に近く、これらの罹患筋への局所治療に適している。
- 2. 肩外兪は肩甲骨内縁に位置し、肩甲挙筋や菱形筋に深接する。罹患筋がこれらの部位にある場合は適切だが、一般的な「罹患筋への局所治療」という問題では、中府の方がより広範囲の肩前面や上胸部の筋に適用できるため、中府に劣る。 正しくは:罹患筋が肩甲挙筋や菱形筋の場合に適応とする。
- 3. 巨骨は肩峰端の内側、鎖骨外端と肩甲棘突起の間に位置し、三角筋や僧帽筋に深接する。しかし、中府が示す鎖骨下窩の筋群とは異なる部位にあり、問題の意図する「罹患筋への局所治療」の代表例としては中府の方が適切性が高い。 正しくは:罹患筋が三角筋や僧帽筋(上部)の場合に適応とする。
- 4. 扶突は頸部に位置し、胸鎖乳突筋に深接する。罹患筋が頸部の胸鎖乳突筋である場合は適切だが、一般的な「罹患筋」への局所治療としては選択肢1の中府がより適切である。 正しくは:罹患筋が胸鎖乳突筋など頸部の筋群の場合に適応とする。
国試ポイント
罹患筋への局所治療における、経穴の解剖学的位置と主治を正確に理解すること。
混同注意
局所治療と遠隔治療の使い分け、および各経穴の具体的な位置と適応疾患の混同。
次に同じ論点が出たら
罹患筋への局所治療を求める問題では、該当筋に近接する経穴、またはその経絡が支配する部位にある経穴を選択する。
覚え方
罹患筋への局所治療を求める問題では、該当筋に近接する経穴、またはその経絡が支配する部位にある経穴を選択する。
対になる知識
局所治療と遠隔治療の使い分け、および各経穴の具体的な位置と適応疾患の混同。
関連知識
各経穴の解剖学的知識(位置、深層筋、神経支配)、古典的効果、および現代医学的適応疾患を関連付けて学習すると効果的である。