耳鳴り
臨床医学
はじめに
耳鳴りとは、周囲に音源がないにもかかわらず耳の中で音が聞こえる症状であり、西洋医学的な疾患の主症状や、東洋医学における経脈病証・臓腑の異常として現れます。国家試験対策としては、メニエール病などの耳鼻科疾患や、経絡・五臓の病態と結びつけて理解することが重要です。
何を指すか
耳鳴りは、メニエール病などの内耳の異常をはじめ、手の太陽小腸経や手の少陽三焦経といった特定の経脈の病証、さらに腎陰虚などの五臓の不調に伴って現れる重要な臨床症状です。西洋医学では内リンパ水腫や感音難聴と関連して見られ、東洋医学では気血や津液の循環障害、あるいは腎の機能低下を反映するものとして捉えられます。
国家試験のポイント
国家試験では、回転性めまいや難聴とともに現れるメニエール病の三主徴としての出題や、耳や肩甲部・頸項部を通る手の太陽小腸経、目尻や頬を巡る手の少陽三焦経といった経脈病証との関連が問われます。また、腰下肢のだるさ、舌紅、細数脈などの所見から腎陰虚証を見出し、滋陰補腎の治療方針を導く問題も頻出です。
間違えやすいところ
耳鳴りを伴うメニエール病と、聴力障害を伴わない良性発作性頭位めまい症や前庭神経炎などの他のめまい疾患とを混同しないよう注意が必要です。また、耳鳴りや難聴を起こす経脈は複数存在するため、肩甲部痛や頸項部痛の合併には手の太陽小腸経、目尻から頬にかけての痛みや発汗の合併には手の少陽三焦経というように、循行の違いや伴う症状の組み合わせを正確に区別することが求められます。