38歳の女性。手関節の橈側部痛と腫脹を主訴に来院した。母指を内側に入れて拳を握らせ、手関節を他動的に尺屈させたところ強い痛みが誘発された。この検査法はどれか。
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正解は3番
解説
記述されている手技は母指を掌に握りこみ手関節を尺屈させる方法であり、短母指伸筋腱と長母指外転筋腱の狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)の診断に用いられるフィンケルシュタインテスト(およびアイヒホッフテスト)である。
選択肢ごとの解説
- 1. ファレンテストは両手背を合わせて手関節を屈曲させ、手根管症候群における正中神経の絞扼痛を誘発する検査である。
- 2. トムゼンテストは前腕を回内位で手関節背屈させ、抵抗を加えたときに肘外側部に痛みが誘発される上腕骨外側上顆炎の検査である。
- 3. 正解。記述されている手技は母指を掌に握りこみ手関節を尺屈させる方法であり、短母指伸筋腱と長母指外転筋腱の狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)の診断に用いられるフィンケルシュタインテスト(およびアイヒホッフテスト)である。
- 4. ティネル徴候は神経障害部に叩打刺激を与え、末梢へ放散するしびれや痛みを誘発する一般的な神経障害の検査法である。
国試ポイント
ドケルバン病の病態(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)と、診断のための徒手検査法(フィンケルシュタインテスト・アイヒホッフテスト)のセットで出題される。
覚え方
ドケルバン(Dケルバン)の「D」を手で握るイメージでフィンケルシュタイン(Finkelstein)
対になる知識
手関節および肘関節周辺の疾患を確認するための代表的な徒手検査法を対比して覚える。手根管症候群の検査としてはファレンテストやTinel徴候が用いられる。これに対し、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の検査としてはThomsenテストやchairテストが用いられ、それぞれの疾患に応じた適切な検査法を選択できるようにしておく必要がある。
関連知識
ドケルバン病は妊娠・産後や更年期の女性、あるいは手関節を酷使する作業従事者に好発する狭窄性腱鞘炎である。橈骨茎状突起部に限局した強い腫脹と圧痛が特徴であり、母指を内側に入れて握拳し手関節を尺屈させるフィンケルシュタインテストにより疼痛が誘発される。