小指のしびれ、指の開排運動障害および鷲手変形がみられる場合、障害されている神経はどれか。
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正解は2番
解説
尺骨神経は、手の小指側(小指および薬指の尺側半分)の感覚と、手内在筋(小指球筋、虫様筋内側2筋、骨間筋など)の運動を支配する。この神経が障害されると、小指のしびれ、手指の開排・閉合運動障害(骨間筋麻痺)、および第4・5指のMP関節過伸展とPIP関節屈曲を特徴とする鷲手変形がみられる。
選択肢ごとの解説
- 1. 腋窩神経は、三角筋や小円筋を支配し、肩関節外転に作用する。上腕外科頸骨折などで障害され、肩関節外側の感覚障害を生じる。
- 2. 正解。尺骨神経は、手の小指側(小指および薬指の尺側半分)の感覚と、手内在筋(小指球筋、虫様筋内側2筋、骨間筋など)の運動を支配する。この神経が障害されると、小指のしびれ、手指の開排・閉合運動障害(骨間筋麻痺)、および第4・5指のMP関節過伸展とPIP関節屈曲を特徴とする鷲手変形がみられる。
- 3. 坐骨神経は、下肢の後面の筋群や下腿・足部の広範囲な感覚・運動を支配する。梨状筋症候群などで圧迫されることがある。
- 4. 大腿神経は、大腿四頭筋などを支配し、膝関節伸展に作用する。腰椎高位の障害や骨盤内病変などで障害されることがある。
国試ポイント
尺骨神経麻痺の主徴である「鷲手変形」「骨間筋の萎縮(指の開排障害)」「小指側の感覚障害」の組み合わせは国家試験で頻出である。
覚え方
しゃくこつ(尺骨神経)= 小指側、鷲手、骨間筋
対になる知識
正中神経麻痺では前腕屈筋群や母指球筋の麻痺、母指対立運動障害、猿手変形がみられ、橈骨神経麻痺では伸筋群の麻痺による下垂手がみられる。これに対し、小指のしびれ、指の開排運動障害および鷲手変形は尺骨神経障害の典型的な所見である。
関連知識
尺骨神経は上腕骨内側上髁後方の肘部管や、手根部のギヨン管(尺骨神経管)で絞扼されやすい解剖学的特徴を持つ。長時間の肘屈曲位保持やガングリオンなどの圧迫病変により、内在筋の萎縮や巧緻運動障害を引き起こしやすいため注意が必要である。