気胸

疾患

はじめに

気胸は、胸腔内に空気が入り込んで肺が押しつぶされる(虚脱する)病態である。突発性の胸痛や呼吸困難を伴うのが特徴で、はり治療における深刺が原因で起こることもある。

原因と病態

胸腔内へ空気が貯留し、肺が虚脱するのが基本的な病態である。自然気胸はブラの破裂が原因となることが多く、外傷性気胸は胸壁に対する過度の深刺や直刺によって胸膜腔が破綻して生じる。特に緊張性気胸では、吸気時に空気が胸腔内に入るが呼気時に排出されず、胸腔内圧が著しく上昇する生命にかかわる病態に陥る。

治療と対応

発症した場合は速やかな医療機関への受診や胸部レントゲン撮影等が必要となる。鍼治療後にこれらの症状が出現した場合は、速やかに医療機関への紹介や救急要請を行う必要がある。

国家試験のポイント

気胸の病態や好発年齢、緊張性気胸の機序が国家試験で問われやすい。また、肺尖部に近接し気胸のリスクが高い経穴(中府、肺兪、附分など)と、横隔膜より下にありリスクの低い経穴(腎兪など)の鑑別がはり理論で重要となる。

間違えやすいところ

肺炎などの肺実質充満病態では声音振盪が増強する一方、気胸や胸水貯留では空気や液体の貯留により声音振盪や呼吸音が減弱または消失する点を混同しないよう注意が必要である。また、胸水貯留が濁音を示すのに対し、気胸は打診で鼓音を示す点も整理して覚える必要がある。

気胸が問われる国家試験問題(6問)

関連する医学知識

関連する分野