高次脳機能障害

病理学

はじめに

高次脳機能障害は、脳血管障害や頭部外傷などを原因として引き起こされる、注意障害や記憶障害、遂行機能障害などの総称です。日常生活や社会生活を送る上で大きな支障をきたすため、国家試験でも頻出の重要な病態です。

何を指すか

高次脳機能障害は、脳の損傷によって引き起こされる認知や行動の障害です。具体的には、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、失語、失行、失認などが含まれ、患者の社会復帰に向けて環境調整や代償手段の導入が行われます。

病態と機序

脳血管障害や頭部外傷などにより、大脳の特定の部位が損傷されることで発症します。例えば、失行や失語は主に優位半球である左大脳半球の頭頂葉や前頭葉などの障害によって引き起こされ、遂行機能障害は前頭葉の損傷によって顕著に現れやすくなります。

分類と所見

高次脳機能障害には、特定の刺激への注意が維持できなくなる注意障害や、目的のある動作が遂行できなくなる失行、言語の理解や表出が障害される失語症などがあります。失行には構成失行、着衣失行、観念運動失行、観念失行などが含まれ、それぞれ異なる臨床的特徴を示します。

国家試験のポイント

国家試験では、各種失行の定義や臨床的特徴の組み合わせ、および各症状の区別が頻出です。例えば、観念運動失行における自動運動の保存や、構成失行の図形模写障害など、具体的な症状と用語を正確に結びつけられるかどうかが問われます。

間違えやすいところ

失語症と構音障害の混同に注意が必要です。失語症が言語の理解や表出の障害であるのに対し、構音障害は発語筋の運動麻痺そのものである点が異なります。また、各種失行の間でも、道具の使い方がわからなくなる観念失行と、口頭指示や模倣ができなくなる観念運動失行の区別を正確に行う必要があります。

高次脳機能障害が問われる国家試験問題(6問)

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