病気の解説
巨赤芽球性貧血
受診の目安
巨赤芽球性貧血では、疲労感、息切れ、めまい、皮膚の蒼白、ふらつき、速い心拍などが見られることがあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、血液内科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
巨赤芽球性貧血は、巨赤芽球と呼ばれる大きく形の異なる赤血球が特徴の貧血です。骨髄は赤血球・白血球・血小板を作りますが、この病気ではこれらの細胞系が影響を受けることがあります。貧血は循環中の赤血球が減る状態を指します。症状には疲労感や顔色不良、息切れ、めまいなどがあり、個人によって現れ方は異なります。原因にはビタミンB12(コバラミン)や葉酸の不足があり、場合によっては他の原因も関係します。診断は臨床評価と血液検査の組み合わせなどで行われ、組織の観察など検査が必要になることがあります。
主な症状
多くの人で病気はゆっくり進行します。疲労感、息切れ、めまい、皮膚の蒼白、ふらつき、速い心拍などが見られることがあります。下痢や吐き気、食欲不振、舌の痛みや赤み、体重の変化も起こることがあります。肝臓の軽い腫れや黄疸が現れる場合もあります。神経症状として、手足のしびれや感覚の変化、視力の変化、記憶や混乱が現れることもあると記載されています。
原因
最も一般的な原因はビタミンB12(コバラミン)や葉酸(ビタミンB9)の不足です。これらは赤血球の前駆細胞を作るのに必要で、不足するとDNAの合成が妨げられます。葉酸の不足は食事の不足や吸収障害、体の利用の問題、アルコールの影響などで起こり得ます。葉酸は緑の葉野菜や柑橘、穀物・ナッツ・肉などに含まれます。
病態
ビタミンB12と葉酸は赤血球の生成に重要な役割を果たします。不足すると赤血球の前駆体の発育に影響が出て、巨赤芽球の貧血を引き起こします。
リスク因子
性別や人種に関係なく、誰にでも起こり得ます。アメリカではこの病気を持つ人が1,000人未満と推定されています。
検査と診断
診断
診断は詳しい臨床評価や患者歴、特徴的な所見、血液検査に基づきます。血液検査では巨赤芽球の特徴が現れ、ビタミンB12や葉酸の欠乏の有無を確認します。場合によっては吸収不良を調べる検査や基礎疾患の評価が行われます。
治療
治療
治療は病因により異なります。ビタミンB12や葉酸の不足には食事の改善や栄養補助が有効な場合があります。吸収不良のある人には生涯にわたるビタミン補充が必要なことがあります。神経症状のリスクを考慮し、欠乏の治療を迅速に始めることが重要です。基礎疾患が原因の場合はその治療も必要です。薬剤が原因のときは使用を中止・見直すことがあります。TRMAのような特定のケースでは経口チアミン治療が検討されることがあります。重度の場合は赤血球輸血が行われることがあります。
経過と生活
合併症
診断されないまま放置すると神経系の症状が進むことがあると記載されています。悪性貧血との鑑別が必要な場合もあるとされています。
血液内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: NORD Rare Disease Database(英語の信頼できる医療情報源を、意味を変えない検証済みの翻訳で再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。