チアノーゼが現れにくい病態はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
正解は3番
解説
チアノーゼは還元ヘモグロビンが一定量(5g/dL)以上存在するときに現れる。高度の貧血ではヘモグロビン総量が少ないため、チアノーゼが現れにくい。
選択肢ごとの解説
- 1. 多血症では単位体積あたりの赤血球数やヘモグロビン量が過剰になるため、毛細血管内の還元ヘモグロビン総量も増加しやすい。そのため、皮膚や粘膜にチアノーゼが現れやすい病態の一つである。したがってこの選択肢は誤りである。
- 2. 一酸化炭素中毒ではカルボキシヘモグロビンが形成され、皮膚や粘膜が鮮紅色(チェリーレッド)を呈するためチアノーゼはマスクされる。しかし本問では、還元ヘモグロビンの絶対量が不足するためにチアノーゼが生じない高度の貧血状態が正答となるため、この選択肢は不正解である。
- 3. 正解。チアノーゼは還元ヘモグロビンが一定量(5g/dL)以上存在するときに現れる。高度の貧血ではヘモグロビン総量が少ないため、チアノーゼが現れにくい。
- 4. メトヘモグロビン血症では、鉄が三価に酸化された異常なメトヘモグロビンが増加する。メトヘモグロビン自体がチョコレート色調を呈し、これが一定量以上存在すると皮膚や粘膜が青紫色を帯びるため、チアノーゼが現れやすい。したがってこの選択肢は誤りである。
国試ポイント
チアノーゼ発現の機序(還元ヘモグロビン絶対量5g/dL以上)を理解しているかが問われる。「重度の貧血ではチアノーゼが出にくい」という例外的な病態は国家試験の頻出ポイントである。
覚え方
貧血は 鉄(Hb)がなくて 色出せず
対になる知識
ファロー四徴症やCOPD、左心不全などの中心性チアノーゼをきたす病態では動脈血中の酸素飽和度が低下する。対して、貧血ではヘモグロビン総量が絶対的に不足しているため、還元ヘモグロビンが一定濃度に達せずチアノーゼが現れにくい。
関連知識
還元ヘモグロビンとは酸素を解離して手放した状態のヘモグロビンであり、これが毛細血管血中に5g/dL以上存在すると皮膚や粘膜が青紫色を呈するチアノーゼとなる。口唇や爪床などは血流が豊富でチアノーゼを観察しやすい代表的な部位である。