骨化性筋炎の原因はどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
骨化性筋炎は、骨格筋の損傷部位に異所性の骨組織が形成される病態です。筋挫傷などの外傷後に、筋肉内の出血や炎症が持続し、線維芽細胞が骨芽細胞様の形質を獲得して骨化を誘導することが主な機序とされています。特に、外傷後の過度な早期リハビリテーションや無理な可動域訓練は、筋組織への機械的刺激や炎症を増悪させ、骨化を促進するリスクが高いと考えられています。
選択肢ごとの解説
- 1. 脊髄損傷は神経原性異所性骨化の原因の一つではありますが、骨化性筋炎(特に外傷性骨化性筋炎)の直接的な原因としては適切ではありません。脊髄損傷後の異所性骨化は関節周囲に生じることが多いですが、これは麻痺による不動や自律神経系の影響などが複合的に関与すると考えられています。 正しくは:神経原性異所性骨化の原因となるが、骨化性筋炎の直接の原因ではない。
- 2. エストロゲン製剤の服用は、骨化性筋炎の直接的な原因ではありません。エストロゲンは骨代謝に関与しますが、異所性骨化を誘発する作用は一般的に知られていません。 正しくは:エストロゲン製剤の服用は骨化性筋炎の原因ではない。
- 3. 意識障害を伴う脳障害も、神経原性異所性骨化の原因となることがありますが、骨化性筋炎(特に外傷性骨化性筋炎)の直接的な原因としては適切ではありません。脳障害後の異所性骨化は関節周囲に生じることが多く、麻痺や不動が関与すると考えられています。 正しくは:神経原性異所性骨化の原因となるが、骨化性筋炎の直接の原因ではない。
- 4. 正解。筋挫傷後の無理な可動域訓練は、骨化性筋炎の最も重要な原因の一つです。筋挫傷により筋肉組織が損傷し、その部位に炎症や出血が生じます。この状態での過度な物理的刺激(無理な可動域訓練)は、炎症を増悪させ、筋内の線維芽細胞が骨芽細胞様の形質に変化し、異所性骨化を促進すると考えられています。
国試ポイント
骨化性筋炎の原因が外傷(特に筋挫傷)後の不適切な管理、特に無理な可動域訓練であることを覚える。異所性骨化の一種であることも理解する。
混同注意
骨化性筋炎は骨格筋に骨組織が形成される病態であり、炎症性疾患である多発性筋炎や皮膚筋炎とは病態が全く異なります。また、化骨と異所性骨化の概念も混同しないように区別が必要です。化骨は骨折治癒過程での生理的な現象ですが、異所性骨化は本来骨組織が存在しない場所に骨が形成される病的な現象です。
次に同じ論点が出たら
「骨化性筋炎」というキーワードが出たら、まず原因として「筋挫傷」や「外傷後の無理な可動域訓練」といった筋組織への機械的刺激や炎症に関連する選択肢を探す。
覚え方
「骨化性筋炎」というキーワードが出たら、まず原因として「筋挫傷」や「外傷後の無理な可動域訓練」といった筋組織への機械的刺激や炎症に関連する選択肢を探す。
対になる知識
骨化性筋炎は骨格筋に骨組織が形成される病態であり、炎症性疾患である多発性筋炎や皮膚筋炎とは病態が全く異なります。また、化骨と異所性骨化の概念も混同しないように区別が必要です。化骨は骨折治癒過程での生理的な現象ですが、異所性骨化は本来骨組織が存在しない場所に骨が形成される病的な現象です。
関連知識
骨化性筋炎は、外傷性骨化性筋炎と進行性骨化性筋炎(FOP)の2種類があります。国試では外傷性骨化性筋炎が問われることが多く、原因として筋挫傷、脱臼、骨折などの外傷が挙げられます。治療としては保存療法が基本で、急性期は安静、慢性期には理学療法が行われますが、手術は再発のリスクがあるため慎重に検討されます。FOPは稀な遺伝性疾患であり、骨化が進行性であることが特徴です。