変形性膝関節症に対するリハビリテーションで最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
変形性膝関節症では、疼痛や関節水腫により大腿四頭筋の筋力低下をきたしやすいため、膝関節への負担を最小限に抑えつつ筋力維持・強化が可能な下肢等尺性筋力訓練が最も適切です。関節可動域の改善と疼痛緩和に寄与します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。膝関節への負担をかけずに大腿四頭筋などの下肢筋力を維持・強化できるため、変形性膝関節症のリハビリテーションとして最も適切です。
- 2. 階段昇降は膝関節への負担が大きく、特に変形性膝関節症の患者では疼痛の増悪や病態悪化のリスクが高いため、初期のリハビリテーションとしては適切ではありません。 正しくは:疼痛が軽減し、筋力が十分に回復した後のADL訓練の一環として、指導のもとで徐々に導入されることがあります。
- 3. 自助具の使用は日常生活動作の補助にはなりますが、根本的な病態の改善や筋力強化には直接寄与しないため、最も適切なリハビリテーションとは言えません。あくまで補助的な役割です。 正しくは:自助具はADLを円滑にするための手段であり、運動療法と併用することで生活の質を高めることができます。
- 4. 寒冷療法は急性期の炎症や疼痛緩和に用いられることがありますが、一般的に変形性膝関節症の疼痛は慢性的なものであり、温熱療法の方が血行促進や筋弛緩効果により適している場合が多いです。また、リハビリテーションの中核となる運動療法とは異なります。 正しくは:寒冷療法は急性増悪期の疼痛や炎症を抑制するために一時的に適用されることがあります。慢性期では温熱療法が適していることが多いです。
国試ポイント
変形性膝関節症におけるリハビリテーションの原則と、各治療法の目的・適応を理解することが重要です。特に、急性期の炎症がある場合は関節への負担を避ける運動を選択します。
混同注意
等尺性運動と等張性運動の区別。等尺性運動は関節運動を伴わず筋収縮を行うため、疼痛や炎症が強い時期でも実施しやすい。等張性運動は負荷をかけながら関節運動を伴うため、比較的安定した時期に適応される。
次に同じ論点が出たら
変形性膝関節症のリハビリテーション問題が出た場合、まず病期(急性期か慢性期か、疼痛の有無と程度)を判断し、関節への負荷を考慮した上で最も適切な治療法を選択します。
覚え方
変形性膝関節症のリハビリテーション問題が出た場合、まず病期(急性期か慢性期か、疼痛の有無と程度)を判断し、関節への負荷を考慮した上で最も適切な治療法を選択します。
対になる知識
等尺性運動と等張性運動の区別。等尺性運動は関節運動を伴わず筋収縮を行うため、疼痛や炎症が強い時期でも実施しやすい。等張性運動は負荷をかけながら関節運動を伴うため、比較的安定した時期に適応される。
関連知識
変形性膝関節症の保存療法には、運動療法(筋力訓練、可動域訓練)、薬物療法(NSAIDs、ヒアルロン酸関節内注射)、装具療法(足底板、膝装具)、物理療法(温熱、電気)などがあります。急性増悪期には安静や物理療法を優先し、慢性期には運動療法を積極的に行います。