灸施術による局所炎症反応に最も関与するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
鍼施術は組織に微細な損傷を与え、これにより炎症性サイトカインであるインターロイキン6(IL-6)などの産生が誘導され、局所の炎症反応に関与します。IL-6は急性期反応や免疫応答の調節に重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. ルフィニ終末は皮膚の伸張受容器であり、鍼刺激によって興奮する可能性はありますが、これは機械的刺激の受容であり、局所炎症反応に直接最も関与するものではありません。 正しくは:ルフィニ終末興奮は機械的刺激の受容に関与しますが、局所炎症反応の主要な機序ではありません。
- 2. Ib線維(ゴルジ腱器官)は筋の張力を感知する受容器であり、鍼刺激が筋腱移行部に到達すれば興奮する可能性はありますが、これも筋の張力に関する情報伝達であり、局所炎症反応に直接最も関与するものではありません。 正しくは:Ib線維興奮は筋の張力感知に関与しますが、局所炎症反応の主要な機序ではありません。
- 3. 正解。鍼刺激による組織への物理的損傷は、免疫細胞(マクロファージや肥満細胞など)からのインターロイキン6(IL-6)などの炎症性サイトカインの産生を誘導し、これが局所炎症反応の中心的な役割を果たします。
- 4. カプサイシンは唐辛子の辛味成分であり、侵害受容器(TRPV1チャネル)を活性化して痛みや熱感を引き起こす物質です。生体内で産生される物質ではありません。鍼施術によって産生されるものではなく、局所炎症反応に直接最も関与する物質ではありません。 正しくは:カプサイシンは外部から作用する刺激物質であり、鍼施術による生体内産生や局所炎症反応への直接的な関与は通常ありません。
国試ポイント
鍼施術による生体反応、特に局所炎症反応に関与する分子メカニズム(サイトカインの役割)を理解しているかが問われています。
混同注意
鍼刺激による神経系を介した反応(感覚受容器の興奮)と、細胞レベルでの免疫・炎症反応を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
鍼施術による局所反応に関する問題が出た場合、それが『神経性反応』なのか『細胞性・液性反応』なのかを区別し、特に炎症反応であればサイトカインが関与することを判断基準とします。
覚え方
鍼施術による局所反応に関する問題が出た場合、それが『神経性反応』なのか『細胞性・液性反応』なのかを区別し、特に炎症反応であればサイトカインが関与することを判断基準とします。
対になる知識
鍼刺激による神経系を介した反応(感覚受容器の興奮)と、細胞レベルでの免疫・炎症反応を混同しやすいです。
関連知識
鍼刺激による反応としては、他に軸索反射による血管拡張、下行性疼痛抑制系の賦活化、筋緊張の緩和などがあります。また、炎症反応にはIL-1βやTNF-αなども関与します。