間質性肺炎
疾患
はじめに
間質性肺炎は、肺の壁や間質において炎症と線維化が進行し、肺が硬くなることで呼吸機能が低下する呼吸器疾患です。初期から持続する乾性咳嗽や、労作時の呼吸困難が特徴的な症状として現れます。
どんな病気か
肺のコンプライアンスが低下して肺が膨らみにくくなる、拘束性換気障害を引き起こす代表的な疾患です。肺の線維化によってガス交換の場である肺構造が肥厚および破壊される病態をとります。
原因と病態
肺胞壁や間質において慢性的な炎症と線維化が進行することにより引き起こされます。この病態により肺の伸展性であるコンプライアンスが低下し、肺が十分に膨らむことができなくなります。
症状
初期の段階から、痰を伴わない持続性の咳である乾性咳嗽が特徴的な主訴として現れます。また、呼吸困難も安静時ではなく労作時から徐々に進行していくのが特徴です。聴診においては、吸気終末にベルクロラ音と呼ばれる捻髪音が聴取されます。
検査・診断
胸部高分解能CTによる特徴的な線維化像の確認や、呼吸機能検査による拘束性換気障害の評価が用いられます。拘束性換気障害の評価には、%肺活量の低下が重要な指標として活用されます。
国家試験のポイント
呼吸機能検査における換気障害の分類として、間質性肺炎や肺線維症が「拘束性換気障害」を示すことが頻出します。気管支喘息やCOPDなどの「閉塞性換気障害」と明確に区別して覚える必要があります。また、乾性咳嗽という症状の特徴も重要な問われどころとなります。
間違えやすいところ
気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患といった閉塞性換気障害を示す疾患と混同しやすい点に注意が必要です。閉塞性換気障害が1秒率の低下や気流制限を特徴とするのに対し、間質性肺炎は肺のコンプライアンス低下による拘束性換気障害を示す点を見分ける必要があります。