貧血

疾患

はじめに

貧血とは、循環血中の赤血球数、ヘモグロビン濃度、またはヘマトクリット値が基準値を下回った状態を指します。組織への酸素供給能力が低下するため、心拍数の増加などの生体反応が起こります。

原因と病態

体内の鉄不足などが原因でヘモグロビン合成が障害されることにより引き起こされます。これにより血液の酸素運搬能が低下し、生体は不足した酸素を補うために心拍出量を増やそうと働きます。

症状

組織の酸素不足を代償するため心拍数が増加し、頻脈となることが多いです。また、重度の貧血ではヘモグロビン総量が少ないため、チアノーゼが現れにくいという特徴があります。

検査・診断

赤血球の大きさや血色素量を用いた形態学的分類が行われます。鉄欠乏性貧血では小球性低色素性貧血を呈し、血清鉄や血清フェリチンの低下、総鉄結合能の増加がみられます。

治療と対応

鉄欠乏性貧血に対して鉄剤を投与すると造血が活発化し、骨髄から末梢血へ放出される未熟な赤血球である網状赤血球が一時的に増加します。その後、ヘモグロビン値や貯蔵鉄が回復する経過をたどります。

国家試験のポイント

重度の貧血でチアノーゼが現れにくい理由や、鉄剤投与後に網状赤血球が一過性に増加することが頻出ポイントです。また、貧血時の代償機序としての頻脈や、形態学的分類の組み合わせもよく問われます。

間違えやすいところ

脳圧亢進時のクッシング現象で見られる徐脈と、貧血時の代償性頻脈を混同しないよう注意が必要です。また、手根管症候群の原因として妊娠や糖尿病などは挙げられますが、貧血は直接的な原因となりません。

貧血が問われる国家試験問題(6問)

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