病気の解説

慢性腎臓病

別名:慢性腎不全

まず相談する診療科腎臓内科泌尿器科
関係する症状むくみ・浮腫
この解説の項目17項目

受診の目安

慢性腎臓病は自覚症状が乏しく、健康診断や腎機能の検査で気づかれることが多い病気です。腎機能の異常を指摘された・数値が気になるとき、体調の変化が続くときは、腎臓内科に相談してください。すでに治療中の方は自己判断で中断しないでください。

基本

概要

慢性腎臓病は腎機能の低下がゆっくりと進行する病気です。腎機能が低下すると、血液中の老廃物が蓄積したり、体のさまざまな機能に影響が出ることがあります。夜間の排尿が増えることや、疲労・脱力感、食欲不振、息苦しさ、貧血の症状などがみられることがあります。腎機能の低下が進むと血液の成分が変化し、全身の状態に影響を与えることがあります。

主な症状

夜間頻尿や疲労感、脱力感、注意力の低下、食欲不振、息切れといった症状が現れることがあります。貧血の影響で疲れや全身のだるさを感じることもあります。血液中に老廃物が増えると吐き気や口の不快な味、体重の減少につながることもあります。感染に対する体の抵抗力が下がることもあるとされています。

原因

慢性腎臓病の一般的な原因として挙げられる病態には、糖尿病や高血圧、尿路閉塞、感染症、特定の薬剤の使用などが含まれることがあります。

病態

腎機能が低下すると血液中の老廃物が蓄積し、体のさまざまな化学的バランスが乱れます。これにより、血液のpHがやや低下したり、カリウムやカルシウムの濃度が変化することがあります。腎機能の低下は全身の状態に影響を与え、貧血の傾向が出ることもあります。

リスク因子

慢性腎臓病の治療や進行に関する記述の中で、糖尿病や高血圧が腎機能の低下を進める可能性があると示唆されています。

検査と診断

検査

診断には血液検査と尿検査、超音波検査が用いられ、場合によっては生検が行われることがあります。推算糸球体ろ過量(eGFR)を算出するために血中のクレアチニンなどが使われ、腎機能の程度を判断します。

診断

血液と尿の検査、超音波検査、生検などを組み合わせて腎機能の低下を確認します。血液の化学物質の濃度の異常や、血液の酸性度、電解質の変化を評価します。

鑑別

腎機能の低下を示す検査結果と、他の病態の有無を総合して判断します。

治療

治療

治療の目的は腎機能の低下を遅らせ、透析の必要性を遅らせることです。糖尿病や高血圧の病気の適切な管理、尿路の閉塞や感染症の治療、薬剤の調整などが挙げられます。ACE阻害薬やARB、SGLT2阻害薬などが腎機能の悪化を遅らせる可能性があるとされています。腎機能が著しく低下した場合には薬剤の調整や制限が行われることがあります。

使われる薬

高血圧の治療には降圧薬が用いられ、糖尿病の人では血糖値と血圧の管理が腎機能の低下を遅らせることがあります。ACE阻害薬やARB、SGLT2阻害薬などが言及されています。腎不全では薬剤の処方が制限されることがあります。

手術・処置

透析や腎移植は進行した慢性腎臓病の治療として挙げられ、症状の緩和や余命の延長を目的とします。

経過と生活

合併症

腎機能の低下により貧血や感染に対する抵抗力の低下が生じることがあります。血液中の老廃物の蓄積は吐き気や体重減少、食欲不振といった症状につながることがあります。さらに腎不全が進むと透析や腎移植といった治療選択肢が重要になることがあります。

予防

腎機能を悪化させる病気の適切な治療や管理が重要であると示唆されています。

経過・予後

腎機能の低下が進むペースは原因や病気のコントロールの良し悪しによって異なります。治療を行わなければ腎機能は悪化しやすく、進行すると透析や腎移植が選択肢になります。

経過・予後

原因が是正できる場合は腎機能が改善することもありますが、そうでなければ腎機能は時間とともに悪化することが多いとされています。末期腎不全の状態になると生存期間は治療の有無で大きく影響します。透析を受けることで生存の長さが変わる場合があります。

その他

初期症状

腎機能が軽度から中等度に低下している時には、夜間の排尿が増える程度の軽い症状しか出ないこともあります。腎機能の低下が進むと、疲労や脱力感、注意力の低下、食欲不振などの症状が出やすくなります。

慢性腎臓病と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

腎臓内科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。